こんにちは、お仕事ソムリエママです。
本日は「募集要項の給与・賞与の注意点、表現のトリックに騙されるな!」について、
実際に掲載されている募集例を用いて、解説していきます。
月収と賞与が変わると年収が変わります。
そして年収が変われば、当たり前ですが「年間の手取り額」に直結します。
「お金のことなんて」と思うかもしれませんが、仕事選びをする時、
「給与や待遇」を大事なポイントの1つにしている人が大半です。
そもそも転職を考え始めた理由の1つに、
「給与に不満を持っているから」という人も少なくないでしょう。
しっかり確認していきましょう。
募集要項で確認したいポイント
良くある募集要項の切り抜き事例を下記へご紹介します。
上記募集要項をみて、いかがでしょうか。
何かお感じになる事はありますでしょうか?
チェックポイント
赤線で引いてしまったので、おおよそ検討が付いたと思います。
抑えるべきポイントをご紹介します。
下記の3点について、私は具体的に確認したいと思いました。
賞与2回
賞与2回について、具体的な実績を知りたい。
なぜなら1回辺りの支給額の目安が記載されていないからです。
「2回と記載されているので安心」、なんて思っていませんか?
実際にはこんなにも年額が違ってきます。
上記の募集要項ではA・Bどちらもあり得ます。
A:賞与が1回≒月額給与の2カ月~3カ月(実績により)
この場合、年間支給額は4カ月~6カ月です。
月額給与を最低額の22万6,000円とするならば、賞与:90万4,000円~135万6,000円/年ということが分りました。
◆賞与目安:90万4,000円~135万6,000円/年
*実績によるとはいえ目安が分かります。実績は過去のデータを元に提示されていることが多いです。しっかりした会社であればあるほど、過去3年の実績等、会社から提示してきます。
B:賞与が定額、或いは金額提示による支給の場合(実績により)
少し分かり辛い表現ですが、賞与を給与の〇カ月分といった支給はせず、今回は○○万円などとして支給する会社もあります。(入社前からその会社の就業規則をチェックすることができないため、分からなくて当然です)
この場合、例えば1回辺り、10万円~20万円としましょう。
(10万~20万)×2回=20万~40万/年というとが分かります。
◆賞与目安:20万~40万/年
A・Bの差額
A/賞与目安:90万4,000円~135万6,000円/年
B/賞与目安:20万~40万/年
AとBの差額は、70万4,000円~95万6,000円/年ということが分かりました。
こんなに開きがありました。
上記の例は、どちらも可能性としては十分あり得る話です。
同じ2回の支給であることに違いませんが、1回辺り2カ月~3カ月分の給与が支給されることもあれば、 1回あたり○○万円と支給されるかは大きな違いです。
平均残業時間20~30時間
この平均残業時間の残業代はどのように支給されるのかを確認したいです。
なぜなら、以下の3つが想定されます。
・残業代は別途全額支給するケース
・みなし残業代(固定残業代)として支給するケース
・みなし残業代(固定残業代)が基本給に組み込まれているケース
A:残代は別途全額支給するケース
良心的な会社です。
残業代は別途全額支給されるようです。
残業代は「残額支給」という表現の場合、「別途支給」ではない可能性があります。確認すると良いでしょう。
B:みなし残業代(固定残業代)として支給するケース
月給とは別に、みなし残業手当として支給するケースです。
みなし残業手当として、「固定残業時間○○時間△万円を別途支給」等と記載されています。
この場合、残業をしてもしなくても、基本給にみなし残業代がオンされて支給されます。
◆手取り:基本給+みなし残業代+みなし残業を越えた分の残業時間分
みなし残業代として支給するケースで、残業代が殆どないというケースは稀です。恒常的に残業が発生するというケースが多いです。
C:みなし残業代(固定残業代)が基本給に組み込まれているケース
分かりやすくするために、下記の事例を用いてご説明いたします。
以下、ご参照くださいませ。
月給(基本給)21万6,000円の中にみなし残業として、30時間が含まれていることが分かります。
この場合、30時間までの残業代は月給に含まれているため、支給されません。
残業時間が31時間を超える分については、支給されることになります。
◆手取り:基本給+月31時間以上分の残業代 → 30時間までは残業しても基本給のままです。
月給の基本給を算出
もう少し突っ込ませていただきます。
Cパターンの月給に含まれている手当は・・
・固定残業代4万1,600円
・一律住宅手当1万3,000円~1万8,000円
今回は住宅手当を低い方の1万3,000円と想定し、固定残業代と住宅手当を月給から差し引くと、月給(基本給)は16万1,400円であることが分かります。
◆実質の月給:月給(21万6,000円)-固定残業代(4万1,600円)-住宅手当(1万3,000円)=16万1,400円
基本給として算出すると、16万1,400円だったの~?
休日について
週休2日は、祝日は基本含まれません。
また土日休みでない可能性が高いです。
土日・祝日が休みの場合、休日欄には「土日・祝日休み」等の表現になります。
募集側の目的
せっかく募集するのですから、たくさんの方の目に停めていただき、検討いただきたいものです。人材を募集するのにもコストが掛かります。
募集掲載する時、少しでも多くの方に興味を持っていただけるよう、また要件欄の項目に1つでも多く☑を入れられるよう、差支えない範囲で募集側も工夫して掲載するのです。
募集側の気持ちはとても分かります。
表現のトリック
表現をそのまま受け入れるのではなく、しっかり読み込みましょう。
「あまり詳しく書きすぎない」や「ぼやかすことで煙に巻く」ではないですが、転職して実際に働き始めてから気がつくのは、時すでに遅しです。確認できる範囲で確認しましょう。
もちろん応募していきた方の経験や実績により、給与や待遇は変わって当然です。
しかし最低のラインや平均的なものはお伝えできると思います。
表現の自由がありますが、「表現のトリック」には騙されないようにしましょう。
少しでもお役に立てれば嬉しいです。
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